タイトル ：トルコの旅
直行便で１２時間に及ぶ長い飛行から旅は始まった。
トルコについては、東西の接点、ボスポラス海峡、
イスラム教、オスマントルコくらいしか頭になかったが
勉強不足も甚だしかった。
この土地には有史以来多くの民族が足跡を残し、幾多の
文明が折り重なって、現在に至っている。
東南部は文明発祥の地チグリス・ユーフラテス川の上流
に位置し、西部を中心にギリシャやローマがこの地を
支配し、中央部にはシルクロードが通り、数千年来文明
の十字路であった。
また政教分離で、宗教の自由が保証されイスラム、
キリスト、ユダヤの各宗教徒が仲良く暮らしている。
お酒も自由に飲め、文字もアルファベットに切り替えて
アラブ諸国と一線を画している。
欧亜を隔てるボスポラス海峡、世界初の軍楽隊、寺院や
宮殿、古代ギリシャやローマ時代の遺跡群、さらには
カッパドキアの奇岩など見応えのあるものであった。
最も好印象を受けたのは親日感覚であった。特に子供達
はどこから来たかと聞いて来て、日本人と分かると大騒
ぎになる。あるとき可愛い少女達が話しかけて来た。
一緒に写真を撮り、別れ際に頬をくっつけてチュッを
してくれた。そのほかの人達も皆笑顔で接してくれた。
トルコへ旅行した人が異口同音にもう一度行きたいと
言っていた意味が分かった気がした。
エーゲ海に沈むアジア最後の夕日は美しく、一際印象に
残った。
|
